便潜血

便潜血陽性(+)で引っかかった

便潜血検査とは、便に肉眼的にはわからないような微量の血液が含まれているか否かを調べる検査です。
「大腸がん検診」として多くの方に行われている検査ですが、検査の目的をきちんと把握されている方はそう多くありません。
全く健康な状態でしたら、食物が便として排泄される過程で、便に血が混じることはありません。一方で、大腸がん(あるいは癌化の恐れがある大きめな大腸ポリープ)が存在すると、それらに便がこすれて微量に出血し、便潜血検査陽性となってきます。このように便潜血検査の一番の役割は、大腸がんを比較的早期で発見することにあります。
そのことを知らなくて、便潜血検査で異常があっても放置してしまう方もいます。また、「硬い便が出たから肛門が切れたのだろう」「元から痔持ちだし……」と思い込み、精密検査を受ける機会をなくしてしまう場合も少なくありません。
また多忙や検査への不安感のため、精査を受けられないまま時間が経ってしまうこともあると思います。
思い立ったときが一番はやいと考えて当院でご相談なさって下さい。

大腸がんや大腸ポリープの可能性がある便潜血陽性(+)

前述のように「大腸から出血している状態」を意味します。悪化する可能性の高いポリープや、大腸がんといった消化器疾患が隠れているサインになります。
この中で一番気を付けなければならないのが「大腸がん」です。初期の大腸がんは目立った症状が現れず、ある程度進行してから出血や急な便通異常・体重減少といった症状が現れます。術後の生存率は、がんの進行度に左右されますので、いかに早期発見できるかが健康長寿の秘訣になります。見方を変えれば、便潜血検査が契機で見つかったような大腸がん患者様の中に、治して差し上げることができるケースがたくさんあるといえます。

便潜血陰性(-)=大腸がんではない!という訳ではない

残念ながら便潜血検査を受けた結果、陰性だった方の30%に大腸がんの見逃しがあったと報告されています。
便検査が陰性だったとしても決して油断せず、少しでも不調を感じたら病院を受診することをお勧めします。

便潜血陽性(+)だった方は大腸内視鏡検査を

便潜血反応が陽性だった場合は放置せず、大腸カメラを受けることをおすすめします。
大腸カメラ検査とは、肛門からスコープを入れ、大腸の中を直接観察する検査です。出血している箇所を見つけだし、原因の判断や、適切な治療(がん・ポリープの切除など)、治療方針の決定を行います。
検査中に早期がんやポリープが見つかった際はその場で切除するため、検査一つで治療まで行うことが可能です。

血便が出た

便潜血「血便」は大きく分けますと、肉眼で血液が見える血便と、肉眼では分からない血便があります。肉眼では分からない血便もあるため、便潜血検査が行われます。
また、便に混じった血液の色から、どの箇所から出血しているかが予測できます。
特に大腸ポリープや大腸がんがあると、便とがん・ポリープが擦れることで、出血が発生します。

 

こんな血便は要注意!病院に行く目安は?

  • 便に血液が混じっている
  • 排便後に尻を拭くと、トイレットペーパーに血がつく
  • 肛門から血液が垂れている
  • 下痢の中に血が混じっている
  • 赤黒い色の便や、黒い便が出た
  • 赤くてネバネバした便が出た
  • 便器が赤くなった

上記のような血便が見られた際は、消化器内科を受診しましょう。

便はどんな色ですか?

診断・治療を行う上で、便の色は極めて重要な情報になります。
肛門の近くで出血を起こした場合は鮮やかな赤色が、十二指腸や大腸で出血を起こした場合は黒っぽい赤色が、胃で出血を起こした場合は真っ黒な便が出ます。
このように、肛門から遠くなるほど便の色は黒く変わっていきます。これは、血液の中に含まれている鉄分が時間の経過とともに酸化されるからです。

当院の問診では必ず、便の色をお伺いしています。ただ、色を言葉で説明するのは難しいかと思いますので、血便の色が分かるよう予めスマートフォンなどで撮影していただくことを推奨しています。
また、腹痛や下痢など、血便以外の症状も起こっている場合は、その内容も必ずお伝えください。

血便の原因は?考えられる病気

わずかな出血が見られた状態でも、重篤な疾患が隠れているケースはあります。放置せず早めに受診しましょう。

大腸ポリープ

大腸内にできるポリープです。放置するとがん化するリスクがあるため、早いうちに切除する必要があります。ポリープの形状にもよりますが2センチ未満でしたら、大腸カメラ検査中に切除することができます(日帰り切除です)。また1つのポリープを切除するにもポリープ組織を くまなく取り残さないように切除しきることが必要です。少しでも残してしまうと時間ともに、ふたたび大きくなってしまいます。これを予防するため当院では全ての検査において内視鏡医が、拡大機能付きの内視鏡を用い、細心の注意を払って丁寧なポリープ切除を目指します。

大腸がん

大腸にできる「がん」で、初期のうちは自覚症状に乏しい傾向が強いです。がんが大きく育っていく過程で、リンパ液や血液を介して、他の臓器へ転移してしまうこともあります。

潰瘍性大腸炎

大腸の粘膜に「びらん」や潰瘍ができる疾患で、指定難病の一つです。血便や激しい腹痛などの症状が現れます。

虚血性腸炎

大腸の血管が一時的に詰まってしまうことで、大腸粘膜に炎症や潰瘍ができる疾患です。主な症状として、下痢や腹痛、血便などが挙げられます。

日本人の3人に1人は発症すると言われている疾患です。肛門付近の痛みなどの症状が起こります。
放置すると手術が必要になる疾患ですので、痔の可能性がある方は肛門科へ受診しましょう。

憩室出血

肛門から比較的大量の出血が起こる疾患です。出血後は症状が落ち着くのですが、その後また出血を繰り返すこともあるため、注意が必要です。

血便の検査

血便の色から、出血箇所をある程度予想することは可能です。とはいえ、内視鏡などで出血箇所をきちんと調べ、患者様に合った治療を行う必要があります。
腸や肛門周辺からの出血が考えられる場合は大腸カメラ検査を、胃や食道、十二指腸からの出血が考えられる場合は胃カメラ検査を受けていただきます。
詳しい内容は下記リンクよりご確認ください。

どうせ痔だからと血便を放置しないで

血便「どうせ痔だから」「病気が見つかったら怖いな」と思って、放置するのは大変危険です。
大腸がんや直腸がんなどのような、命に関わる重篤な疾患のサインとして血便が出ることもあります。
また、大腸がんは進行すると、血便などの便通異常が現れるようになります。このようなサインを放置せず、きちんと病院で適切な検査・治療を受けるようにしてください。

黒色便が出た

健康な便は黄土色または茶色で、バナナのような形をしています。
色が普段と違う、便が硬すぎる(または柔らかすぎる)場合は、何らかの不調が隠れている可能性もあります。
特に気を付けてほしいのが、ドロッとした真っ黒の便(タール便)です。黒い便が出ている場合は、胃や十二指腸、食道などで出血が起きている疑いがあります。

黒色便の原因は?考えられる病気

黒色便が出た場合、食道や胃・十二指腸などの上部消化管で出血を起こしている疑いがあります。
急に現れた場合は胃・十二指腸潰瘍などが考えられます。数週間続く場合は、上部消化管にがんが発生している可能性があります。黒色便が出た際は、まず消化器内科へ受診しましょう。

胃・十二指腸潰瘍

大腸内にできるポリープです。放置するとがん化するリスクがあるため、早いうちに切除する必要があります。2センチ未満のポリープでしたら、大腸カメラ検査中に切除することができます。

食道がん・胃がん

大腸内にできるポリープです。放置するとがん化するリスクがあるため、早いうちに切除する必要があります。2センチ未満のポリープでしたら、大腸カメラ検査中に切除することができます。

食道静脈瘤

食道粘膜の静脈が太くなる疾患です。ほとんどが肝硬変の合併症として起こります。
通常は無症状ですが、静脈瘤が一旦破裂すると大量の吐血や下血が現れ、迅速な緊急処置が必要となります。そうならないために、無症状でも定期的な胃カメラをし、静脈瘤の程度を観察します。破裂のおそれが高いと判断された静脈瘤は、破裂予防のための内視鏡治療をできる場合が多いです。静脈瘤の程度にもよりますが、肝硬変のある患者様には無症状でも年1~2回程度の定期的な胃カメラをおすすめします。

黒色便の検査

内視鏡検査室まずは胃カメラ検査を受けていただきます。鼻からスコープを通す経鼻内視鏡にも対応し、鎮静剤を使ってウトウトした状態で検査を受けることも可能です。内視鏡が苦手な方も安心してご相談ください。

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