【高い腺腫発見率】
日帰り大腸ポリープ切除
当院は日帰りでの大腸ポリープ(腺腫)切除が可能で、消化器内視鏡学会専門医かつ指導医・東海支部評議員を務める院長がすべての検査を担当致します。
大腸がんのほとんどは、大腸腺腫から発生します。そのため、腺腫切除は大腸がん予防に重要です。当院の大腸腺腫発見率は60~70数%で推移しており、きわめて良好です。技術・診断力・内視鏡設備を整えて丁寧な内視鏡診療をしています。発見率が1%上がると、患者様の大腸がんリスクが3%下がり、大腸がん死亡率が5%下がることが世界屈指の医学雑誌New England Journal of Medicineで報告されています。腺腫発見率の高い施設で大腸内視鏡をうけるのは大変重要なことなのです。(引用Douglas A.Corley et al.: NEJM 2014; 370:1298-1306)後述のような「非腫瘍性」ポリープをたくさん切除して喜んでいてはいけません、ご注意ください。
「腫瘍性」と
「非腫瘍性」?
ポリープは、大腸粘膜の細胞が異常増殖してできる、「イボ」状の盛り上がった腫瘍です。大きさは数ミリ~数センチと幅広く、形も多岐にわたります。「腫瘍性」と「非腫瘍性」の二種類に分類できます。当院で切除するのは主に管状腺腫、管状絨毛腺腫、鋸歯状腺腫でいずれも大腸がんになる可能性がある「腫瘍性」ポリープです。非腫瘍性ポリープと内視鏡診断できるものは切除不要です。「非腫瘍性」ポリープは鋸歯状腺腫と似た外観になることがあり、精度良く診断するには拡大機能付きスコープが必要です。しかし、この拡大機能がついた内視鏡を持っていないクリニックも多いのです。当院では拡大機能付きの性能の良いスコープばかりを3本取り揃え、すべての大腸内視鏡検査に使用しておりますのでご安心ください。
大腸ポリープの大きさ
全部の大腸ポリープにがんが含まれているとは限りませんが、放置するとがん化する可能性はあります。大きさが5mm以下のポリープの場合、がんが含まれている確率は0.6%、6~9mmでは7%と ほとんどが良性です。
一方で、10~19mmのポリープでは24.6%、20mmを越えた場合は35.8%と がんの頻度が上昇していきます。
そのため、ポリープが小さく良性のうちに大腸内視鏡で発見し、切除することが重要です。当院ではやや大きめである2cm前後のポリープまでを日帰りで切除できるように治療機材を取り揃えております。
ポリープが悪性の場合
当院では110倍の拡大機能のあるスコープで大腸粘膜を観察します。大腸ポリープが一部がん化している場合には、この拡大機能を活用して がんの深さを判断します。大腸の壁は5層構造になっていますが、深い層までがんが到達している悪性ポリープ(粘膜下層浸潤をともなう早期大腸がん)では近傍のリンパ節への転移が懸念されます。このような場合には外科手術が必要となりますから、総合病院へご紹介致します。
症状と原因
症状
大腸ポリープができたとしても、症状は違和感や痛み、便秘・下痢などですので、なかなか気づきにくいものです。サイズが大きくなることで、便と擦れて出血しだすケースもありますがほとんどの場合は無症状です。
原因
下記の内容に当てはまる場合、大腸ポリープ、大腸がんを発症しやすいと言われています。
- 動物性脂肪の多いもの、カロリーが高いものを好む
- 肥満
- 年齢(50歳以上)
- アルコールを飲む量・回数が多い
- タバコを吸う習慣がある
- 大腸がんの家族歴がある方
検査
大腸内視鏡検査とは、肛門からスコープ(内視鏡)を挿入して、大腸の粘膜を念入りに観察する検査です。当院では、最新モデルの内視鏡システムを駆使することで、非常に小さいポリープでも逃さずに発見して早期切除するよう努めております。切除が必要な「腫瘍性ポリープ」の場合はサイズに関係なく、検査中にすぐ切除しております。便潜血検査などで異常を指摘された方や、大腸がんや大腸ポリープを治療したことがある方は特に、この大腸内視鏡検査を受けることをお勧めしております。
▼【院内の個室で】下剤内服
大腸内視鏡 検査予約
(初めての検査はこちらから)
▼【自宅で】下剤内服
大腸内視鏡 検査予約
(2回目以降の方におすすめ)
▼【院内オープンスペースで】下剤内服
大腸内視鏡 検査予約
(初めてでも2回目以降でもご利用可)
個室が使えませんが予約が取易いです
治療・切除方法
- ポリペクトミー
- コールドスネアポリペクトミー
- 内視鏡的粘膜切除術(EMR)
内視鏡による4つの治療と切除方法
ポリペクトミー
内視鏡の先端についている金属製のスネアをポリープに引っかけてから締めつけ、そこに高周波電流を流すことでポリープを焼き切る方法です。小さなポリープを切除する際に選択していきます。
コールドスネアポリペクトミー
スネアをポリープに引っ掛け、締め付けてからポリープを切除します。一時的に出血しますが、すぐに治まるためご安心ください。
内視鏡的粘膜切除術(EMR)
ポリープの下に生理食塩液を注入して盛り上げ、スネアをひっかけてから高周波電流で焼き切る治療法です。平坦なポリープに対して行われます。
大腸ポリープ切除の注意点
- 大腸内視鏡検査で鎮静剤を用いた場合、検査当日にお車や自転車の運転はおやめください。
- 切除当日~7日間は、飲酒と運動、腹筋を使う動作、長時間移動する必要のある旅行・出張などは控えてください。
- 切除当日~翌日までは入浴を避け、シャワーにしてください。
- 切除から一週間程度は、出血のリスクがあります。トイレットペーパーに血が付着した程度の出血でしたら問題ございませんが、便器が真っ赤になるほどの出血がみられた際は、速やかに当院へご連絡ください。
ポリープ切除後の食事
大腸ポリープを切除した日~2週間ほどは、お腹に負担のかけない食事を心がけてお過ごしください。切除した後、はじめは水分を少し摂取し、消化のよい食事を少しずつ食べてみましょう。水分を摂取した後で体調が良くない場合は、すぐに食事をせず、時間を少しあけてから行ってください。
※この表は横にスクロールできます。
好ましい食べ物 | 避けた方がよい食べ物 |
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生活習慣の注意事項
- サウナや長風呂は出血を起こすリスクがあります。切除後から2~3日はシャワー程度にしましょう。
- 切除後一週間ほどは禁酒してください。アルコールを摂取すると、出血してしまう恐れがあります。
- 「重い荷物を運ぶ」「腹筋運動」など、腹圧のかかる行動は1週間ほど避けてください。
- 旅行や出張は1週間ほど避けてください。
- 抗血小板薬・抗凝固薬(血液をサラサラにさせる薬)を飲んでいる方は、日帰りポリープ切除を受けられない場合がございます。ただし、勝手な判断で抗血小板薬・抗凝固薬を中止することは禁物です。