50歳代から増加する胃がん
胃がんとは、胃に発生した悪性腫瘍の総称です。原因は多岐にわたりますが、健康な胃の粘膜の細胞が変わることで発症します。がんによる死因の上位を占めていますが、きちんと早期発見・早期治療できれば根治できるがんです。ただ、早期胃がんの場合は自覚症状に乏しく、ある程度進行しても、目立った症状が現れないケースもあります。そのため、胃がんを早く見つけるには、定期的に胃カメラ検査を受ける必要があります。 症状に心当たりがある方もそうでない方でも、40歳を過ぎましたら定期的に胃カメラ検査を受けるようにしましょう。
胃がんの症状と原因
早期胃がんの場合は自覚症状に乏しいです。そのため症状が現れた時点では、かなり進行している可能性があります。
症状
- 腹痛
- 腹部の不快感
- 胸焼け
- 吐き気
- 食欲不振
- 体重減少
- 貧血
- 吐血
- 黒色便が出る
ある程度進行すると、胃もたれや腹痛の起こる回数が増えたり、吐血や黒色便が現れたりします。
全身の状態が悪くなると、貧血や体重減少などを招くようになります。
原因
胃がんの発生リスクを上昇させる要因の中で、代表的なのはピロリ菌です。ピロリ菌に感染すると慢性的な胃粘膜の炎症が起こり、発がんの原因になると言われています。他にも、塩分過多や野菜・果物の摂取不足、タバコ、アルコール、ストレスなども、胃がんの発症リスクを高める要因です。
胃がんになりやすい人は?
胃がんの発症リスクが高まる要因
ピロリ菌
ピロリ菌の感染によって、萎縮性胃炎(胃粘膜が萎縮し、弱くなってしまう疾患)を引き起こすことがあります。萎縮性胃炎を発症した後は、腸上皮化生(ちょうじょうひかせい:胃粘膜の上皮が、腸の上皮へ変わってしまう現象)という変化が起こり、胃がんの発生母地となります。
また、胃がんを発症した方の胃を調べた調査結果によりますと、ピロリ菌に感染していなかった方は1%もいなかったと報告されています。つまり、胃がんの99%は、ピロリ菌が関わっているとも言えるのです。
食塩の過剰摂取
味噌汁や漬け物、いくら、たらこ、メザシ、塩鮭、塩辛、練りウニなど、塩分が高い日本食を頻繁に食べる方は、胃がんの発症率が高いというデータが報告されています。
野菜や果物不足
アメリカ国立がん研究所の研究によりますと、キャベツやニンニク、大豆、ショウガ、ニンジンなどは、がんになりにくい食べ物だと言われています。特に、ビタミンCやβカロチンはがん予防に有効とされています。
喫煙
喫煙量が少なくても、胃がんのリスクは非喫煙者よりも高くなります。
胃がんの検査
胃がんを早期発見するには、胃カメラ検査が有効です。胃カメラ検査とは、口または鼻からスコープを入れ、食道や胃・十二指腸などの上部消化管を直接観察する検査です。検査中に疑わしい病変が発見された場合は、その組織を採取し、病理組織検査を行うこともできます。
胃がんの早期発見・早期治療を目指すために、ぜひ1年に1回は、胃カメラ検査を受けられることをおすすめします。当院では経鼻内視鏡、経口内視鏡ともに、最上位機種を採用しています。いずれも旧来の内視鏡スコープに比べ、早期がんをよりはっきりと描出できます。検査時の違和感を少しでも和らげるためには経鼻内視鏡、それよりさらに一段階上の高精度検査をご希望の場合には経口内視鏡を選択できます。いずれも特別な事情がなければ鎮静剤を用いてウトウトした状態で検査を受けられます。
胃がんの早期発見・早期治療を目指すために、ぜひ1年に1回は、胃カメラ検査を受けられることをおすすめします。当院では経鼻内視鏡、経口内視鏡ともに、最上位機種を採用しています。いずれも旧来の内視鏡スコープに比べ、早期がんをよりはっきりと描出できます。検査時の違和感を少しでも和らげるためには経鼻内視鏡、それよりさらに一段階上の高精度検査をご希望の場合には経口内視鏡を選択できます。いずれも特別な事情がなければ鎮静剤を用いてウトウトした状態で検査を受けられます。
胃がんの治療~早期治療が完治へと繋がります~
早期の胃がんでしたら内視鏡治療(胃カメラを用いた切除法)で治療が可能です。手術に比べると身体への負担も軽減されます。しかし、進行胃がんになってしまうと、外科的手術が必要になります。がんのステージや状態によっては再発防止のため、術後に補助化学療法も受ける場合もあるため、身体への負担が大きいだけではなく、治療期間も長くなります。
発見されたときの病状にもよりますが、胃がんは、予後不良ながん疾患の中では比較的治療しやすいと言われています。早期発見できれば、完治が目指せる疾患ですので、症状がない段階から定期的な検査を受けるようにしましょう。
発見されたときの病状にもよりますが、胃がんは、予後不良ながん疾患の中では比較的治療しやすいと言われています。早期発見できれば、完治が目指せる疾患ですので、症状がない段階から定期的な検査を受けるようにしましょう。